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日本成年後見法学会第15回学術大会

June 6, 2018

 

 去る平成30年6月2日,当職が会員となっている日本成年後見法学会学術大会に出席しましたので,感想を忘れないうちに書いておきます。

 

1 統一テーマを,「成年後見制度利用促進基本計画の具体化に向けた提案」とした今回の学術大会のトップバッターは,須田俊孝厚労省社会・援護局地域福祉課成年後見制度利用促進室長でした。

 須田室長には「内悶府の2年間」についてお話しを頂きました。

 今厚生労働省が重視することとして,後見の社会化(市民・ステークホルダーの参画),支援の取組強化,利用促進,福祉と司法の連携強化などの話や体制整備についての予算の話が時間がなく駆け足で終わってしまったのが残念でした。

 h30については,内閣府の方で利用促進政策関連の予算の一覧がでています(http://www.cao.go.jp/seinenkouken/houkoku/pdf/30yosan.pdf)。こういった点について詳しく説明を聞きたかったです。

 施策個別の課題の整理・検討の年度は平成31年度であり,今後も全体を見据えた検討は続けないとならないと思いました。

 

2 次に,流通経済大学の周作彩教授より「地域連携ネットワークのあるべき姿」についてお話しを頂きました。

 中核機関の3つの機能(司令塔機能,事務局機能,進行管理機能)などをあげた上で,さらに詳細に中核機関の要件をお話しされていましたが,中核機関をネットワークの「心臓」だと表現しておられました。

 当職は,「頭脳」と表現せずに,「心臓」としたのは,「司令塔」機能について周教授が消極的であるからではないのかと思いました(が,懇親会で聞いたら,教授は肯定はされませんでしたので,当職の考えすぎかもしれません)。

 いずれにせよ,東京家裁のあり方メモの話も含めて,中核機関についてはまだまだ流動的であり,実務にながされがちな我々も,あるべき姿を今後も絶えず検討をしていくことが重要だと考えさせられました。

 

3 筑波大学の名川勝教授からは「日常生活における意思決定とその支援」についてお話しを頂きました。

 「日常生活」とそうでないものについてのダブルスタンダードを認めるべきということについては,そもそも福祉的領域への関心がどうしても浅くなる弁護士からはなるほどと感じました。

 また,Expressed wish(表出された意思),best intepretation of will and preference(意思と選好の最善の解釈),objective best interest(客観的な最善の利益)につき,最初のEWについては意図して表出し解釈を許さない,WP,BIについては意図し/せずの表出も含み解釈も可能,逆にEWとWPについては本人を優越しない,本人からでる意思で,BIについては本人を優越し,周囲からの意見であると分けられた表をみて,これを法律行為において位置づけるとどうなるのかなどと考えながら聞くことができました。

 

4 午前中最後の講義としては「絶対的ܽ欠格条項の廃止と今後の課題」として新潟大学の上山泰教授より頂きました。

 成年後見制度自体の問題点(ex.審判手続に本人にとって致命的な失職リスクなどの告知がないということ),諸法が相対的欠格条項でないことのおかしさ(対人地雷の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律第6条参照)などがありました。

 会社法における取締役などの法定代理権を認めるとなるとどうなるのか,団体法理との調整があるというお話しはなるほど,ノーマライゼーションとの摩擦はあるだろうなと思い参考になりました。

 

5 総会後の午後は開催校挨拶を神奈川大学大学院の鶴藤倫道教授から頂いた後,「認知症診断の現状」について医師の丸木雄一先生から頂きました。

 大変これはこれで勉強になりました。やはり医師の発表はケースを軸に行うためによく頭に入るもので,自分が講演をするときの参考にしようと思いました。認知症疾患医療センターについて「医療機関相互や医療と介護の連携の推進役」として進められていることをよく知らず,勉強になりました。

 

6 韓国・仁荷大学校朴仁煥教授から今年の成年後見法世界会議についての告知を頂きました。

 当職も参加する予定です。

 夜に行われた有志の飲み会で朴教授とお話しする機会がありましたが,信託法研究について,スモールスタートでできるから(?)若い先生に研究していって貰いたいとおっしゃっていたことが印象的でした。韓国においてもこれから伸びる分野と認識されているのだと実感しました。

 

7 最後はパネルディスカッションとして,コーディネーターを学会の副理事で司法書士の大貫正男先生で行いました。

 パネリストは一弁の相原佳子先生,司法書士の川口純一先生,周教授,全国社会福祉協議会の高橋亮太先生,社会福祉士の星野美子先生でした。

 指定発言を税理士の伊藤先生,神奈川大学の角田先生,当日指名だったようですが,丸木先生から各頂くことができました。

 最初はバラバラだった議論がまとまり,今年の10月の世界会議への布石ができたのではないかと思います。

 もっとも,印象に残ったのは,丸木先生レベルの後見を身近に見ている方でも後見人報酬について誤解があることや,最後の中央大学の新井誠教授/理事長の纏めで財産管理がインフォーマルに行われている実情から法整備の必要性について語られたこと,身元保証会社や家族信託(!)などについての批判的見解でした。

 今後,新井教授のご見解についてはよくよくお話しを伺いたいと思いました。

 個人的にはやや衝撃的な幕切れとなりましたが,大変勉強になった一日でした。

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